人並みの言葉だけど…
「よくやった」「十分頑張った」なんて今の日本代表には言うべきではないのかもしれません。
ベスト8より上に行くことが目標だったのだと思うし、それに値したチームだと思います。
世界3位のベルギーの本気の本気を引き出し、あと一歩のところまで追い詰めたことが何よりの証拠です。
今回は今までより近い席だったので、コンパニの鬼の形相、ルカクの拳を何度も地面に叩きつけながら喜ぶ姿、プレミアでは見たことないようなデ・ブライネの緊張が解けた後のはしゃぐ姿。全部この目で見ました。
勝ち負けが全ての世界なので、もちろん結果を検証しなければなりません。ベスト8に値したチームだったと考えるのならば、「何が足りなくて、どうすればよかった」のかを4年後に向けて考えなければなりません。
でも一旦それは後にして、伝えたいです。
本当に人並みの言葉で申し訳ないです。安っぽいし、もうすでにニュースやネットで何度も見た言葉だと思います。
でも、とりあえず今は、どれだけ心の中を探っても、「ありがとう」という気持ちしか出てこないです。
目の前で起きていることを観て、こんなに胸が熱くなったのは産まれて初めてです。こんなに感情が高ぶったのは初めてです。こんなに誰かの努力に夢を託したのは初めてです。
あの90分間ずっと夢を見ているような感覚でした。日本がベスト8に行く瞬間を見られるかもしれない。それを目の前で見た、歴史の証人になれるかもしれない。
日本の素晴らしい2ゴールの瞬間は、隣の席の日本から来たブラジル人、目の前の席の試合を楽しみにきたロシア人、後ろの席の見ず知らずの日本人。みんなで抱き合って喜びました。
「お互い共通の好きなものがある」たったそれだけでこんなに心を通わせることができるなんて思いませんでした。
そして、遠いロシアの地で、人生で忘れられないような、かけがえのないこんな経験ができるとは夢にも思ってませんでした。
こんな人生で初めての感情、初めての経験を与えてくれたのは紛れもない、ピッチ上にいた日本代表のメンバーの面々です。
ありがとう。そしてまた4年後!
その時は僕らも昨日をもっと超えるような声援を送りたいと思っています!
そしてまだロシアの旅はわずかに残っているので、精一杯楽しんできます!