ロシアW杯旅行【15日目】〜inロストフ、大会No.1の劇的結末試合を観た夜〜
こんにちは。タッキーです。
エナジードリンクが好きなのですが、ロシアのBIGサイズのそれを飲んだら3日くらい眠れなくなりそうでちょっと怖いロシア15日目です。
今回は7月2日のことについてです。この日はあのベルギー戦が行われた日です。
前日暑い中ヴォルゴグラードを観光し、そのまま寝ずに真夜中のヴォルゴグラード駅へ直行です。
この時小雨と共に激しい雷鳴が轟いており、ヴォルゴグラード駅はなんだかホグワーツっぽくなってました(頑張って写真撮ったけどこれが限界)。
電光掲示板にはこのように近々の列車の発車時間が掲載されています。そしてFAN ID保持者のみが乗ることができる無料寝台列車は行き先の後にわかりやすく「FIFA」と書いてあります。
時間が2つ書いてありますが、左が列車がこの駅に到着する時間で、右がこの駅を発車する時間です。僕が乗ったのは5:19発のロストフ行きのやつでした。
出発まで4時間ほどあったので、中にある待合室で座ってブログで書くことをまとめたりなんだりすることに。変な時間でしたが、W杯開催期間中とあって他にも何人かそこで待っている人はいました。
ヴォルゴグラードとロストフが近いということもあって、この時の寝台列車は今回の旅の中で最も短い約10時間半でした。これを短いと思うのがもう感覚が狂ってますが(笑)。
なにはともあれ、いざ残り2回の寝台列車へ。少し名残惜しい。
はいドーン!着きました!ロストフ・ナ・ドヌです。ここもまた天気良くて日差しが強い。
寝台列車は省略してしまいましたが、この時同部屋だったのはなんと南米から世界一周の旅をしているバックパッカーの大学生二人組でした。その旅の途中でW杯を観戦するためにロシアに短期滞在しているとのことです。いろんな形でW杯を観に来る人たちがいるんですね。
日本から来てない日本人のW杯現地観戦組を見たのはこの時だけなんじゃないかなあ?
この時ロストフの駅でおろしたお金の中に激レア(らしい)の200ルーブル札が混じっていましたがソッコーで使いました。
試合開始が21時で、16時にロストフに着いたのでまあまあ時間があるってことでその辺をフラフラすることに。
本当は寝台列車の中で「ロストフに着いたらすぐFANFES会場に行って17時からのブラジル×メキシコを観よう〜」と決めていたのですが、なぜか降り立った瞬間にそれを忘れてしまいました。
そんなことにも気付かずに駅周辺のロストフの街をフラフラします。
不幸中の幸い(?)か、この時歩いたロストフの町並みは正直ここまでの中でも特に好きな感じでした。石で出来た古い建物が多く、それに沿って緑も多いので、強い日差しとのコントラストもバッチリでした。そしてその建物と建物の間に細い路地が多く、これがなんともたまらない雰囲気。
路地好きの僕からすれば最高の環境で、その先に消えていく住民らしき人に思わず着いて行ってしまいそうになるくらい引き込まれました。
とか感傷に浸って歩いていたら、お約束通りブラジル×メキシコのことをビビッと思い出し、急いでタクシーに乗ってファンフェス会場へ向かうことに。この時のタクシーの運転手のおじちゃんめっちゃ良い人やった〜〜。
⚫️ロストフのファンフェス会場へ
ロストフのファンフェス会場は遊園地に併設されていてなんだか楽しそうな雰囲気。なんだかんだサランスク以来のファンフェスなのでテンション上がりました。
会場に向かって遊園地内を歩いていると、寝台列車で一緒だった大学生のうちの1人にまさかの再会。なんと女の子と2人で音楽に乗せてリフティング大会をしていました。
これが2人とも超ウマくてその場はすごい盛り上がりでした。この女の子結局何者だったんだ…。
そんなこんなでファンフェス会場へ。まあまあの規模です。決勝トーナメントに突入したこともあって、人も多く盛り上がりもこれまで以上です。
入り口入ってすぐのところでなんと「NAKATA」のユニフォームを着たロシア人の女の子を発見しました。理由を聞くと、「以前から日本のファンで、今日は日本を応援する」とのこと。やっぱりこういうのみると嬉しくなる!
この日はこの子以外にも日本のユニフォームを着た外国人サポーターがたくさんいました。
W杯が終わりに近づくということは、それだけ残った国が減るということです。その中で応援する国に日本を選んでくれるということは色んな理由があるでしょうがやっぱり嬉しいですね。まあ最初から日本を応援しているという人もいるでしょうが。
ということでファンフェスの中心へ移動してどデカい画面でブラジル×メキシコを観ることに。ちょうど後半から観ることができました。
結果は2−0でブラジルの勝利。今大会しょっぱなにいきなりドイツを破り大会全体のボルテージを上げてくれたメキシコは本当に素晴らしいチームでした。
その後はブラジルサポーターたちの歓声とメキシコサポーターたちのため息が入り混じる会場を後にし、急いでスタジアムへ向かうことに。
その日は朝から何も食べていなかったしその後も食べる機会は無さそうってことで、その辺の出店でなんだかよく分からないハンバーガーみたいなやつを食べることに。デケえ。ていうかロシア、ハンバーガー流行りすぎ!!笑
どデカハンバーガーをパパッとやっつけて、急いでスタジアム行きのバスに乗り込みます。わかってたけどめっちゃギュウギュウ。
バス内には神妙な面持ちの日本人サポーターや、陽気にチャントを歌うラテン系の南米人など、様々な人たちがいました。
そのバスに揺られながら、「今自分は日本代表がベスト8進出をかけて闘う試合のスタジアムに向かうバスに乗っているのか…」とか考えていたらなんだかこみ上げるものがあり、この時点で既に泣きそうになりました。いま振り返ると当たり前のことやん!!
てな感じで降り場に到着〜。バス降り場からスタジアムまでかなり距離があり焦って小走りになりましたが、その道から見える夕日は最高でした。
いよいよドヌ川のほとりに立つ新しいスタジアム、「ロストフ・アリーナ」に到着しました。本当にいろんな国の人がいる!!
自分のチケットのゲートは真反対側だったのでさらに急いでその方角へ。
ゲートの列に並んでいると、こんなに可愛いサポーターが。
ゲートをくぐり、今まで以上に大きく高鳴る鼓動を抑えつつ、急いでビールを買ってスタジアム内へ向かうと…
めっっっちゃいい!!実はこの試合カテゴリー1のチケットしか買うことができず、今回観戦する試合の中で最もピッチに近い席になりました。
当然ですが、ここまで観戦した試合の中で最も気持ちが高揚した国歌斉唱となり、この時もうすでにその辺を走り回りたい気分でした。
この近さです。大好きなデ・ブライネ多め。
試合はご存知の結果でした。その辺については長くなるので書きません。
ただ1つ言いたいのは、乾の2点目が決まってからヤン・フェルトンゲンに1点返されるまでの17分間、本当の本当に「これは夢をみてるんじゃないか」とずっと思っていました。大袈裟な言い方とかではなくマジのマジです(笑)。
「日本がベルギー相手に2点リードしててこのままいけばベスト8に進出できる?えっこれ本当の出来事?いやいや、これ夢見てるんじゃね?てかそもそも俺W杯現地に観に来てないんじゃね?いや本当だっけ?あれどっちかな?」みたいな問答を本気で自分の中で繰り返してました。
おそらくテレビで観ていた人の中でもそういう風に感じた人はいたと思います。
この画像、今観てもゾクゾクします。ただ、これを見てもゾクゾクしない、これくらい当然だ!って言えるくらいまたこれから日本は強くなっていかないといけませんね。
後、不思議なもんで、ベルギーの最後のカウンターはクルトワがキャッチしたボールをスローした瞬間に、直感的に「あ、これはオワったな」と感じました。
その後は悔しむことも「いやあ惜しかったけどよく頑張った!」と健闘を讃えることも出来ず、どういう感情になったらいいかわからず席でずっと呆然としていました。
しかし、数分前まで自分が「日本はベスト8にいけるんじゃないか」と本気で思っていたことを思い出すと、自然と涙がジワリジワリと滲み出てきました。
すると行き交う色んな国のサポーターが「日本は本当に素晴らしかったよ」的なことを言って一人で席で泣く僕を慰めてくれました。
その後は自ら熱狂的なベルギーサポーターが集うエリアに向かい、ユニフォームを交換してもらいました。この時の出来事も一生忘れられません。
この街とスタジアムもまた心に残る場所になりました。今回色んな街とスタジアムを巡りましたが、全ての場所で「また何かの機会に訪れることが出来たらなぁ」と思いました。
その後は色んなことを考えながらバスで市街地へ向かい、モスクワ行きの寝台列車に乗り込みこの1日は終わりを迎えるのでした。