ロシアW杯【11日目】〜灼熱の地・ヴォルゴグラード!敵はポーランド&謎のトラブル〜
こんにちは。タッキーです。
そろそろ普通にお〜いお茶が飲みたいし、なんならはなまるうどんに行きたいなあとか思い始めたロシア11日目です。
これは6月28日についての記録です。
寝台列車で目覚めてからしばらくすると、いつの間にか第3戦・ポーランド戦が行われる、ヴォルゴグラードに着いていました。
おそらくこの時日本のニュースでも頻繁に報道していたと思いますが、このヴォルゴグラードは今回の日本戦開催地の中でも特に暑い都市だと言われてました。
おまけにこの時ブヨが大発生しており、「暑い」上に「虫が多い」という今回最大の〝試練の地〟と化していました。
でもまあここまで10日間もロシアで過ごしてきたわけですから、それくらいなんのそのです。
こちらは駅到着直前にチラッと見えた「ヴォルゴグラード・アリーナ」です。いずれ登場しますが、反対側にはヴォルゴグラード で最も有名な観光地、「ママエフの丘」があります。
ということでヴォルゴグラード到着です。天気が良い!!笑
確かに暑いですが、湿度はそこまででカラッとしており、日本の身体中にまとわりつく暑さよりはマシだなと僕は思いました。ただ痛いような日差しの強さは日本より上です。帽子&サングラス必須です。
この時なんとなくiPhoneで気温を確認したのですが、昼前で32度でした。予報では日本戦が行われる夕方17時頃には40度近くなると言われてましたが、この時はそこまででした。
それよりもさすがロシア!広大な面積を持つため同じ国内でも同じ時間でこれだけ気温差があるんだなと思いましたね〜。エカテリンブルクが恋しい〜(笑)。
寝台列車で現地に到着したその日に試合というサランスクでのコロンビア戦と同じ日程だったので、とりあえずホテル行こう〜と思ったのですが時間もあったため列車で同部屋だった日本人の方と一緒にとりあえず駅近くでご飯を食べることに。
後々この選択が不運を招くことにこの時はまだ気づいていませんでした…(笑)。
ということでちょっと調べてみて駅近くで良さげだったステーキの店に来ました。開店が12時からだったため店の前で少し待つことに。いい雰囲気のお店です。
時間になり店内に案内されました。席のすぐ横のテレビでは前日のドイツの衝撃的な敗退について徹底討論?みたいなことが繰り広げられていました。前回覇者の敗北は確かに衝撃的だったとはいえ、他国の敗退でここまで報道するのですから、ロシアでのサッカー熱の高まりが強く感じられました。
サラダとステーキを頼んだのですが、最初にきたこのサラダがもうロシアに来て口にしたものの中でイッッッッチバン美味しかったです。美味しすぎて心の中でずっと「ハラショー!」と叫んでいました。
その後きたメインのステーキも絶妙なレア加減で超ウマかったです。
切ったらこんな感じです。思い出しただけで腹が減ります。
なんとなく調べてやってきたお店でしたが、どうやらヴォルゴグラードでも特に人気のお店みたいで、僕たちが入った後もあとから続々と試合観戦前の日本人がやってきました。本当に来てよかったです。
⚫️今回最大のトラブルに出くわす
レストランを出て一緒だった日本人の方に「また後で〜」と別れを告げ、いざホテルに行くことに。
元々予約していたホテルはまたも中心地から少し離れた郊外で、スタジアムから若干距離はありましたが、近くにトラムの駅もあったため、それほど不便ではないだろうと思っていました。
そのためトラムかなんかで行こうかなーと思っていましたが、暑くてしんどかったこともあり最初なのでタクシーで行くことに。
ということで改めて予約したサイトと印刷して持ってきたそのホテルのバウチャーを見て住所を確認し、いつも通り配車アプリにその住所を入力したのちタクシーを呼びました。
なかなか見つかりませんでしたが、数分後に目の前に呼んだタクシーがやって来て乗り込みました。
トランクにキャリーケースを乗せてもらい、座席に乗ると、運転手に「ちょっとホテルの詳しい住所がわからないのでもう一回教えて」と言われました。
アプリで最初に呼ぶ時に入力するとは言え、こういうこともそれまであったのでそのサイトに書いてあった住所とバウチャーを改めて見せました。
それを見て「OK」と運転手が車を走らせ始めたので、しばらくくつろげるなあと思ってスタジアムの詳しい場所などを調べつつゆっくりしていました。
しばらくすると、タクシーが大きな橋を渡り始めて眼下にはヴォルガ川の広大な景色が広がり始めました。運転手もちょっと嬉しそうに「見てみな、ヴォルガ川だぜ」的なことを言っていました。
それをみて僕も「お〜すげ〜〜海みたいに広い〜」とか思ってしたが、この時ふと気づきました。
「ホテルに行くまでに橋とかあったっけ…?」
突然不安になり急いでGoogleマップを見ると、なんとタクシーはサイトに書いてあったホテルの住所とは真反対の方向へと走っていました。
一瞬意味がわかりませんでしたが、この時は「実はこっちから行ったほうが早いのか…?」と考えて何も言いませんでした。改めて今見るとどう考えてもそんなワケありませんが(笑)。
しかししばらくして、やっぱりどう考えても違う方向に向かっていると感じ、このままでは試合開始に間に合わないと思ったので、運転手の方に「本当にこっちであってますか?」と聞いてみました。
その時は「あってるよ〜(^ ^)」的なことを言われ軽くあしらわれましたが、その後橋を超えて広い道を走り始めた時に、サイトに書いてあった住所を入力したGoogleマップの画面を見せ、「ここに行って欲しいです」と伝えました。
すると運転手もどうやら何かおかしいと思ったのか、近くに車を停め、その画面をまじまじと見ていました。しかしその後、「でもここには〝Volzhskiy〟と書いてあるよ」とハッキリ言われました。
サイトに書いてあった住所を入力して出て来たGoogleマップの画面には、間違いなくヴォルゴグラード・アリーナから北に少し向かった場所が示されていたのですが、確かにその下の詳しい住所の表記の部分には〝Volzhskiy〟と書いてありました。
Volzhskiy(ヴォルシスキー)は、ヴォルゴグラードから橋を渡って反対側にある別の都市です。
その後も何度か「本当にこっちであってるの!?」とやりとりをした後、運転手は僕がちょっと焦ってるのを悟ったのか、ホテルの連絡先に電話をかけてどうやら向こうに直接住所を聞いていた様子でした。その後、「やっぱりこっちであってるよ」と言われました。
僕は何が何だかわからず、でもこんなよくわからない場所で降りてもしょうがないし、「もうどうにでもなれー!うわー!」って感じで運転手に全て任せることにしました。
しかしその後追い討ちをかけるように、運転手から「このままホテルに行ってもう一度スタジアムに向かうと、おそらく開始時間には間に合わない。それでもいいか?」と言われました。いや確かに!
もう焦ることをやめてどうでも良くなった僕は「いいよ〜」と返事しました。すると運転手は「その後スタジアムに向かう時も俺が連れてくよ」と言ってくれました。結果的に合ってたのに運転手さんこの時はごめんなさい(泣)。
今考えると、確実に自分が泊まるホテルに向かうとは確信は持てませんでしたし、どうなるのかもわからなかったのですが、この時余計に焦って他の解決策を探そうとしたりして無駄な時間をかけずに済んで本当によかったです。
この時ばかりは自分の楽天家ぶりに感謝しました。いや本当に結果論ですが(笑)。
でもよく考えれば、本当に何かのトラブルに巻き込まれていた可能性もなきにしもあらずですし、もしかしたらただの誘拐だった可能性もあるのでそう考えたらやばいです…。前言撤回!やっぱり極端に楽観主義すぎるのはダメです!(笑)。反省!
とそんなこんなでその場所に到着しました。付近に明らかにホテルっぽいものがなく、目の前にはいくつかの集合住宅的な大きいアパートしかなかったので、正直この時「終わった…」と思いました。
しかしその後、運転手が再びホテルの連絡先に電話をかけると、目の前のデカいアパートの入り口から1人の女性が出て来ました。
その後その女性に連れられて一旦自分が泊まる部屋に向かいました。その間運転手の方はずっと下で待ってくれている様子でした。
その部屋で電気のスイッチやエアコンの付け方などを教えてもらった後に、今回支払う金額を請求されました。
そう、これが結果功を奏したのですが、その時泊まったホテルは今回の旅で唯一、現地で当日最初に現金で支払う形でした。
その時その女性から支払うよう言われた金額が予約したサイト(agoda)に書いてあった金額と全く同じだったので、ここでようやく「あ、泊まるホテルここで合ってるんだ」と確信しました。
それを確かめようと思って、向こうから言われるまで敢えてお金のことはこっちからは何も言わなかったのが自分で言うのもアレですがナイスな判断でした。
逆にそこでを払うよう言われた金額が少しでもサイトの金額と違ったらもう120%詐欺なので何も払わずに市街地まで戻るつもりでした。まあそんな手のこんだ詐欺するようなやついないでしょうが…。
なんと今回泊まるホテルは、フロントとかないアパートタイプのめっちゃ広いやつでした。なんていう名前なのかはわかりませんが、その辺の大きいアパートの一室がホテルの部屋みたいな感じのやつです。
そんなこんなでこの時もう既に試合開始まで1時間近くとなっており、急いでお金を払いました。
その後、試合後に一度連絡する必要があるため、「WhatsApp」というアプリをインストールして登録するようにその女性から言われました。
その登録に手間取っていると、時間は試合開始まで残り1時間を切っていました。
急いで必要な荷物を持ち、下に降りてまた同じタクシーに乗り込みました。その場所まで片道40分近くかかったので、その時点で本当に試合開始の時間まではギリギリでした。
運転手の方ももちろんそれを察して急いでくれました。その途中に「今日は日本を応援しているよ」と言ってくれたり、後から考えれば「向かってる場所が違う!」とか言ったりしてめんどくさい客だったかもしれないのに、本当に優しい方でした。ごめんなさい(泣)。
もちろんその運転手の方は何も間違ってなかったのですが、結局何が問題だったのかよくわかりませんでした。
とりあえずサイトに書いてあったホテルの住所を入力して出てきた地図は全く違う場所であり、しかしそこに書いてる詳しい表記は〝Volzhskiy〟で、実際に泊まるホテルはそこでした。なにがなんだか!!
結局誰が悪いのかもわかりませんが(サイトが悪いのかな?)、とりあえずその時はもう試合に間に合うかどうかしか考えてなかったので、既にその犯人探しはもうどうでもよくなってました。
日本の決勝T進出がかかる試合に間に合わないかもしれないということで、その時が今回の旅の中で最も焦っていたのですが、昼に食べた超ウマいサラダの味をすっかり忘れてしまうほどでした。
しかし今考えれば、あの時レストランを出た後、公共交通機関を使わずにタクシーを使う判断をして本当によかったです…。偶然ですが…。
トラムなどに乗って一度その場所に行って「あれ!?ホテルがない!」てなって、その後タクシーで本当のホテルの場所に向かっていたら間違いなく試合開始には間に合ってませんでした。
後日その住所で出てくる場所に行ってみたのですが、そこにはホテルらしきものは何もありませんでした。なんじゃこりゃ!
⚫️運命のポーランド戦へ
タクシーにはスタジアム付近でできる限り行ける場所まで行ってみたのですが、その場所に到着した時にはもう試合開始約20分前でした。
運転手の方に「本当にありがとう!」と別れを告げ、小走りでスタジアムまで向かいました。
スタジアムまでの道のりには噴水があったりして何だか良い雰囲気でした。今考えたらなんで呑気にこんな写真撮ってんだ。
その日はそれまで着ていた武藤シャツではなく前回のブラジル大会の時のユニフォームを着ていました。その時は後ろのネームに「TAKKIE」といれていたので、小走りの時も後ろに居たポーランドサポーターから「たっきー!たっきー!」と呼ばれてなんか変な感じでした。
とはいえ嬉しくなってそのポーランドサポーターとも写真を撮りました。すると嬉しそうに「たっきー!!イエエアエエーー!!」と言ってました。いやこんなことしとる場合じゃない!!
汗をかきながら走っていると、その綺麗な道を抜けてようやくスタジアムの前にたどり着きました。
スタジアムに向かって右側を見れば大きなヴォルガ川、そして反対側を見ればママエフの丘がありました。なんだか壮大な景色の中にこのスタジアムは佇んでいます。
とりあえずビールだけ買い、急いで席に向かいます。ゲートのところでまさかの再び先ほどのポーランド人の2人組みに出会い、また「たっきーーーー!!(喜)」と叫ばれました(笑)。もうその時は放課後一緒に帰ろうと別のクラスから来た同級生みたいなテンションの呼び方になってました。
急いで走ってようやく席にたどり着きました。この時試合開始3分前でした。国歌とかは聞けませんでしたが本当に間に合ってよかったです…。
真横に熱狂的なポーランドサポーターの集団がいたのですが、既に敗退していたにも関わらずその熱狂振りは凄かったです。キックオフの瞬間にその盛り上がりっぷりからもう疲れはヴォルガ川の方に吹っ飛びました。
試合はご存知の通り1-0で敗れましたが、様々な議論を残す形で日本は決勝トーナメント進出を決めました。
日本での反響も大きかったようですが、試合後スタジアムの外を歩いていると、東京新聞?かなんかの人にインタビューされました。
そのことについての自分の考えは既にこのブログに書きましたが、僕個人としては、「日本がW杯で決勝進出を決めるところを生で(しかもめちゃ珍しい形で)観ることが出来た」ってことで最高でした。実際周りの日本人は見た限りでは大体喜んでいましたし。
試合後は市街地に向かい例のコミュニティで開かれた打ち上げの飲み会に参加しました。信じられない量のロシア料理でしたがどれも美味しかったです。
食べながら観ていたイングランドVsベルギーは中々の落ち着いた試合でした(笑)。欲を言えばこの2チームがバチバチで闘う試合が1試合くらい観たかったなあ…まあしょうがないけど。
この試合の結果、勝利したベルギーの決勝トーナメント初戦の相手が日本に決まるのと同時に、僕がロストフで観る試合のカードも決定しました。
お腹パンパンになりその後再びタクシーでホテルまで向かいましたが、色々あった疲れからかすぐにグッスリ寝てしまいました(笑)。
いや今振り返ってもこの日が一番今回の旅の中で色々あった1日だったな…。
ではまた。