tackieのフットボールブログ⚽️

ライター志望です。サッカーについて感じたことを書きます。プレミア・アーセナル・イングランド代表好きですが、なんでも書きます。

さよならボス/自分にとっての〝ヴェンゲル・アーセナル〟

こんにちは。たっきーです。

 

先日アーセナルはホーム最終戦を行い、バーンリー相手に見事5−0の大勝をおさめました。

 

ただ、みなさんご存じの通り、この勝利がアーセナルにとってただの勝利ではないことは画面の雰囲気からも伝わってきましたよね。

 

まあ自分が勝手に思っているだけかもれないですが、ここ数週間最もサッカー界を騒がせたのは僕の大好きなチームに関するニュースでした(昨日一気にイニエスタにその座を奪われてしまいましたが)。

 

そう、先日4月20日アーセナルを率いるアーセン・ヴェンゲル監督が今シーズンいっぱいで退任することを公式に発表したニュースです。

 

 

6日の日曜日に行われた試合はアーセナルにとってシーズン最後のホームでの試合であり、ヴェンゲルにとってもこのホーム、エミレーツ・スタジアムで闘う最後の試合でした。

 

ということで今回はヴェンゲル監督について思い出やらキャラクターやら色んな角度から感じていることをつらつらと書いていこうと思います。

 

と思っていたのですが、ヴェンゲルについて感じていることなんて星の数ほどあるので、何を書くのかをちゃんと決めないと延々と書いてしまって読んでる人にドン引きされると思います。

 

なので今回は「自分がヴェンゲルの進退に対してどのような立場であったのか」そしてその理由を並べていきながらそれに紐付けて『「ヴェンゲル・アーセナル」がどのようなチームであったのか』をいろいろな視点から書いていきたいと思います。多分まとまりませんが(笑)。

 

 

1.まずハッキリとさせておきたいこと

 

まず自分自身の立場を明確にしておくと、僕は約2年ほど前から完全に「ヴェンゲル解任派」です。それはヴェンゲルの人間性が好きとか嫌いとかそういう話は全く関係ないです。

 

なので、今回の解任に寂しさを感じているのと同時に、「あぁ、やっとか」という安堵の気持ちを感じているのも事実です。この2つの感情が入り混じったなんとも言えない気持ちになっているというグーナーは今たくさんいる思います。

 

なにせ、22年間同じチームの監督をしていたわけですから、その辺の監督が1.2年で辞めるのとはだいぶワケが違います。

 

これだけクラブにとって大きな存在になってしまったヴェンゲルですので、解任派といえども多少なりとも寂しさを感じるのは自然な流れだと思います。

 

「ヴェンゲル辞めてほしい」と思ってる人でも、辞めるときに「寂しい」と思うのは普通のことです。またそれは全く別の話というか、別の感情というかなんだか…。正直そこにツッコまれると困ってしまいます…(笑)。これについてはまた後述します。そしてその部分が今回の記事のキモです。

 

まあつまりそれだけ今回の解任が特別というか、ファンにとっては言葉として形容しにくい解任だということです。

 

 

2.解任派の理由

 

シンプルに長すぎるー他のチームとあまりに違う部分が多すぎるということ

 

「長すぎる」正直コレに尽きると思います。

 

そして同時にコレは、自分がアーセナルというチームを好きになった理由にも少なからず関わってきます。

 

「何が解任派の理由?」と聞かれてその理由はいくつかありますが、なんだかんだ一番は「確実に飽きがきている」ということです。

 

もちろん中学生の時の自分がアーセナルを好きになった理由は、そのサッカーがあまりにプレミアリーグの他のチームと違い、あまりに魅力的だったためです。

 

そしてそのサッカーをアーセナルに持ち込んだのはヴェンゲルでした。僕がアーセナルを好きになった理由はヴェンゲルのサッカーが面白かったからであり、その入り口を作ってくれたのは間違いなくヴェンゲルでした。ある意味、プレミアリーグ、さらにはヨーロッパサッカーに興味を持つキッカケになったのもヴェンゲルと言っても過言ではないです。

 

もしその時アーセナルを率いていたのがヴェンゲルではなく他の監督で、アーセナルが他のチームと同じようなサッカーをしていたとしたら、僕はこのチームを好きにはなっていなかったと思います。

 

これは特に若いグーナーに皆言えることだと思いますが、アーセナルを好きになったというよりかは、「ヴェンゲルのアーセナルを好きになったという人は多いと思います。

 

日本を含め世界中に多くのアーセナルファンがいる理由は、他のチームとは全く違うその特異なサッカーとクラブの形があるからです。つまりアーセナルは多くのトップクラブの中でも魅力の分かりすいチームであり、好きになる理由が沢山あるチームです。

 

アーセナルファン同士で集まった時の盛り上がりようと熱気が凄いのはそのためです。まあ自分が好きなチームだからそう見えるだけというのもあるでしょうが(笑)。

 

ただ、この22年という長期政権はまず普通はありえないことであり、今後このような長期政権は築く監督はサッカー界には未来永劫出てこないと思います。

 

そしてそれだけ長いとどんな監督でもほころびが出てきます。

 

ヴェンゲルの良いところでもあり悪いところでもあったのは「22年間ほとんど変わらなかった」という部分です。

 

それが昔からのファンが応援したくなる理由でもあり、一緒に集まったときなどに若いファンと共通の話ができるという他のチームのファンからすれば中々ないような経験ができる理由でした。

 

ヴェンゲルは小さな変化は多々あるとは言え、「美しく勝つ」という信念、そしてそれに基づいた「〝確固たる戦術〟のないサッカー」を22年間ずっと突き通してきました。

 

ただヴェンゲルとアーセナルが22年間変わらなかったというのは、裏を返せばその間に他のチーム、そしてサッカー界が大きな変化を遂げているということです。

 

天敵とも言われた超現実主義のジョゼ・モウリーニョや、さらには常に新たな挑戦をし続ける改革者、ペップ・グアルディオラらが登場する間もヴェンゲルはずっと変わらずにいました。そして彼らがヴェンゲルのアーセナルを研究しその弱点を抑えて勝つことはもはや容易なことでした。

 

そういうこともあり、ここ最近は大きなタイトルに見放され徐々に順位は下がり、昨季にはついに「4位以内を逃しCLに出場できなくなる」「トッテナムより下の順位で終わる」という誰の目で見てもわかりやすい決定的なダブルパンチを喰らいました。

 

正直これが決定的な出来事だったと思います。これを境にWenger out」の声はより一層聞こえてくるようになりました。

 

 

●「弱いのに応援したくなるチーム」である理由

 

ここまで述べてきたように、ヴェンゲルがロマンを求めて22年間ほぼ変わらないサッカーを続ける中、サッカー界は当たり前のように目まぐるしく変貌を遂げていきました。

 

しかしその「ロマン」の部分こそがグーナーがグーナーたる所以でもあり、多少結果が出なくても「これがアーセナルだ」と開き直って応援し続けられる理由でもありました。

 

それも他のチームにない魅力の1つであり、アーセナル「これという戦術も無く、とにかく巧い選手が集まって即興でサッカーをしている」というスタイルをとっているぶん、時々理屈では説明できないようなミラクルをピッチ上で起こし勝利することもあります。

 

その時にグーナーが口を揃えて言うのが「これがあるからアーセナルファンは辞められないんだ」という言葉です。

 

しかしここ最近その部分に限界が見えてきたと言うか、サッカー界の変化と共にそのミラクルが起こる数も極端に減ってきました。

 

時代の変化と共に、「22年間変わらないチームであった」ことの悪い部分の方がより目立つようになってきたのです。

 

これが何を示しているかと言うと、何があっても「これがアーセナルだ」「これがあるからファンを辞められないんだ」という後ろ盾の効果が薄れてきたということです。

 

完全にそうなってしまえば、それこそ「ただの弱いチーム」になってしまいます。そうなる前に、まだ「ヴェンゲル・アーセナル」としてのアイデンティティが残っているうちにもうボスには辞めてもらい、一度全てをリセットして「新たなアーセナル」を見たい。

 

僕にとっての「Wenger out」という言葉にはそういう理由も込められています。

 

ただ、裏を返せば、「ヴェンゲルではないアーセナル=自分の好きなアーセナルではなくなる、応援する理由が無くなってしまう」 とも言えます。

 

「これ以上弱いアーセナルは見たくない。ただヴェンゲルが辞めてしまえばこれまでと全く違うチームになるも同然であり、どうやって応援していけばいいのかがわからなくなる。」というジレンマこれこそが解任派だった人もヴェンゲルの退任を惜しむ理由であり、この歪な愛情がアーセナルというチームがどんなチームであったかをよく表していると思います。

 

来季はもうヴェンゲルはいませんが、自分の中でしばらくこのジレンマと折り合いをつける作業をしていかなければなりません。それを乗り越えた時こそ、自分自身が、〝真の〟「新たなアーセナル」をこの目で見ることができる時だと思います。

 

 

 

なんだか最終的に変な話になってしましましたが、それだけ自分にとって「ヴェンゲル・アーセナル」というチームが特別なチームであったということです。

 

正直ヴェンゲルが辞めることでアーセナルは180度違うチームになると思います。解任前と解任後でチーム名を変えてもいいほどです(意味不明)。そうしましょう、ヴェンゲルが就任していた期間のことは「アーセナル」ではなく「ヴェンゲル・アーセナル」と呼びましょう(笑)。

 

冗談はさておき、それでもこれからも変わらずにこのチームを応援していくと思いますし、新しいアーセナルからもまた新たな魅力と応援する理由を見つけだし、自然とまた大好きなチームになっていくと思います。

 

「ヴェンゲルの後任は誰なのか」や「今日書いたこと以外の解任派の理由」などはまた別で書こうと思いますが、とりあえず今回は「これだけは言いたかった!」ということをつらつらと書いていきました。まあ要は、「ヴェンゲル・アーセナル」の核心的な部分、ということです!(?)

 

説得力のない部分や論理的でない部分もあったでしょうが、ここまで読んでくださりありがとうございました。「ヴェンゲル・アーセナル」のシーズンはもう少し残っているので、また明日からしっかり応援しましょう!

 

ではまた。

 

 

 

 

さようなら、ヴェンゲル!

 

f:id:tackie23:20180509173828j:plain