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ライター志望です。サッカーについて感じたことを書きます。プレミア・アーセナル・イングランド代表好きですが、なんでも書きます。

ハリルの解任について:その①/「肯定派」の立場に立って考える

こんにちは。たっきーです。

 

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9日の午後4時、日本サッカー協会が緊急記者会見を開き、日本代表ヴァイッド・ハリルホジッチ監督の解任が発表されました。

 

 

いや〜ビックリしました。確かに最近やたら色んな方面のメディアからハリルに対する批判的な声が聞こえていましたが、さすがにW杯まで2ヶ月となったこの時期に解任はもうないだろうと考えていたので意表を突かれました。

 

もちろん代表監督がW杯直前で解任されるのは日本では史上初めてのことです。

 

まず大前提として、W杯に出場するチームが本番2ヶ月前という時期に監督を解任するというのは本当によっぽどなことです。なにしろリスクしかないですし、本当にしっかりとした理由がないと本人もファンももちろん納得しません。

 

そんな中、今回の記者会見でJFAの田嶋会長が述べた解任の理由は、「親善試合での不振」「選手とのコミュニケーション不足」など、本番2ヶ月前の解任にしてはかなり薄い理由でした。

 

「親善試合での不振」についてはともかく、「選手とのコミュニケーション不足」「信頼関係の欠加」「選手と監督の間に溝が出来たこと」などといった理由はW杯2ヶ月前の解任理由にはなりません。

 

っていうか普通そういう場合は監督ではなく選手側を切るべきです。

 

今回の解任劇、最も強調されていた「選手とのコミュニケーション不足」というのはあくまで表向きの理由で、ウラにはやはりイロイロありそうな気がします。

 

ただ、もちろんイロイロあるからこそ客観的に見る必要があります。

 

僕はどちらかというと、「なぜこの時期に解任なのか」という疑問を持った「否定派」ですが、確かに今のままで本番を迎えて勝てるところが中々イメージしづらいというのも事実ではあります。

 

今ネットではいろんな意見が聞こえてきますが、今回はハリル解任の「肯定派」「否定派」両方の立場に立ってみて色々考えてみたいと思います。

 

 

 

<肯定派意見>つまり解任すべきだったという側に立った意見〜

 

 

1.選手選考の基準が曖昧 ザッケローニとの違いは?

 

これに関しては度々話題になっていたハリルに対するネガティヴなイメージの大きな一因であったと思います。

 

ハリルホジッチは2015年3月に日本代表監督に就任しましたが、当初の記者会見で「コンディション重視の選手選考をする」とキッパリ断言しました。

 

その前の前の監督、アルベルト・ザッケローニは基本的に決まった主力を継続的に召集し続ける監督でした。選手として脂が乗り始めた本田圭佑岡崎慎司長友佑都ら1986年組を中心に、そこにドルトムントで大活躍し一気に日本のトップスターになった香川真司を加えた4人は調子の良し悪し関係なく常に召集され続けていました。

 

当時は彼らが織りなすパスサッカーが日本人の特徴にハマり、親善試合とは言えアルゼンチン、ベルギー、フランスに勝ち、オランダには引き分け、コンフェデ杯ではイタリア相手に接戦を繰り広げました。こうしてみると今では考えられませんね…(笑)。

 

当時の日本代表は香川ら中心メンバーも世界トップクラブに所属し、メンバーのタレント性、試合内容ともに非常に充実していました。2014年ブラジルW杯前の日本代表の期待値は間違いなく今までで最も高いものでした。

 

僕も当時の日本代表は見ていて楽しかったし、間違いなく史上最強だったと思います。

 

しかし蓋を開けてみれば、本大会では1勝も出来ずに敗退してしましました。

 

原因の一つに、「自分たちのサッカー」と呼んでいたパスサッカーにやや過信があったということがあるのは間違いないと思います。それ以来その文言はあまり聞かれなくなりました。

 

采配以前に色んな問題があったハビエル・アギーレを挟んで、2015年に監督に就任したのがハリルホジッチでした。

 

2014年での惨敗から、当時世間では「同じメンバーを召集し続ける」ということにやや批判的な傾向が強まっていた中、ハリルが就任直後に言った「コンディション重視の選手選考をする」という言葉は、少なからず世間に期待を持たせました。

 

しかしいざ日本代表での選手選考の場になれば、ハリルには明らかに「お気に入りの選手」がいることが見て取れました。

 

ハリルは自分の好みである浅野拓磨宇佐美貴史を、たとえ彼らが結果を出せていない時期でもたびたび召集しました。

 

しかしザッケローニの時と違ったのは、実力やスター性のある選手を継続的に選んでいるのではなく、自分の標榜するサッカーにマッチする選手を継続的に選んでいるという点でした。

 

浅野の速さや宇佐美のテクニックは、ハリルの標榜する「縦に速いサッカー」や「デュエルに負けないサッカー」に合っていたのです。

 

ただ、それが以前言った「コンディション重視の選手選考をする」という発言と矛盾する形になってしまい、ハリルに対して徐々に懐疑の目が向けられる要因の1つとなっていきました。

 

とは言え、ここ最近は中島翔哉森岡亮太の召集など、本番に向けてコンディション重視の召集の傾向がより強くなり始めていたので、そんな最中での解任となりました。

 

 

2.単純に結果が出ていない

 

11月に行われたブラジル戦とベルギー戦、12月のEー1選手権決勝の韓国戦、そして先月のマリ戦とウクライナ戦のすべてでハリル率いる日本は勝つことができませんでした。

 

原因が「これ」というのはどの試合も一概には言えませんが、親善試合とは言え、これらの試合結果によって本番で勝つ姿がイメージしづらくなってしまったというのは少なからずあったと思います。

 

 

3.この時期に解任してもまだなんとかなる 

 

解任の否定派には「何故この時期なのか」という声が最も多いですが、どのタイミングでも遅すぎるということはないのではないでしょうか。

 

最近の親善試合の内容から見るに、あまり代表のサッカーは機能しているとは言い難いです。どのみち機能していないのであれば、どのタイミングで解任しようが変わらないとも考えられます。

 

何よりも、タイミングの問題ではなく、停滞している今の状況を「変えた」という事実は評価されるべきなのではないでしょうか。

 

 

4.選手とのコミュニケーション不足(選手と監督の間に溝ができたこと)

 

これが今回の会見で最も強調されていた解任理由です。

 

W杯において、本大会でチームが一致団結することは勝ち進むための大きな要因の一つになります。

 

反対に、監督と選手の間に溝があるままで本大会を迎えると、当然ですが結果にも反映されてしまいます。

 

フランスなんかがよく本大会で内紛が起きて監督に対する信頼感がなくなり無残な結果に終わってしまったりしますよね。

 

ネットやメディアの間では、代表チームの中で「ハリル派」と「反ハリル派」の2つに分かれていたのではないかという噂もまことしやかに囁かれています。

 

ただ、この「選手と監督間のこと」については端から見ても何があったかは完全には分からないので、外野がどうのこうのいってもしょうがないという面はあります。本当に何があったのかは選手と監督にしか分からないことなので、当事者にしっかり話してほしいというのが本音です。

 

 

長いので次に続きます。 次は解任の「否定派」の立場に立って書きます。

 

 

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